(英フィンシャル・タイムズ紙 2020年1月31日付)

日本銀行(写真:つのだよしお/アフロ)

 日本政府は1月28日、日銀の審議委員に安達誠司氏を指名した。同氏はあまり知られていないため、日本国外で波風が立つことはほとんどなかった。

 しかし、グローバル投資家はこの人事に注意を払うべきだ。

 安達氏は大規模な金融緩和を支持している著名な「リフレ派」だ。

 そのような人物が選ばれたということは、目が飛び出るほど緩和的な金融政策を20年続けている日銀が、2020年もさらに緩和を続ける公算があることを示唆している。

 これは驚くべきことだ。しかも、日本に限った話ではない。

 昨年3度の利下げを行った米連邦準備理事会(FRB)は1月末、政策金利の据え置きを決めた。

 しかし、米国が無理のない、お手本のような経済成長を遂げているにもかかわらず、ジェイ・パウエルFRB議長が記者会見でハト派的なシグナルを発したことから、市場関係者は年内に追加利下げがあると予想している。

 欧州中央銀行(ECB)も超金融緩和路線を維持する姿勢を崩していない。

 新興国市場でも、ほとんどの国がそうしている。実際、昨年12月に政策金利をマイナスからゼロに引き上げたスウェーデンを除けば、金融引き締めを固く決意している中央銀行を見つけるのは難しいのが現状だ。