米国で2017~18年にインフルエンザが流行した際には、症状を訴えた人が4500万人に達し、6万1000人が死亡した。

 感染しても軽症で済ませるための治療法やワクチンを開発する科学者の取り組みも始まっている。

 成果が出るには6カ月から12カ月かかるため、それまでは各種の公衆衛生の手段を頼りにしなければならない。

 中国では史上最大の隔離を行うに至り、武漢を含む湖北省全域が封鎖された。この情け容赦ない手法は中国全土に影響を及ぼしている。

 春節(旧正月)の休暇は延長され、学校も企業も休んだまま。食品や商品の宅配で経済が回っている状況だ。

 専門家の間には、中国の取り組みを称賛する向きが多い。確かに、中国の科学者の対応は2003年にSARS(重症急性呼吸器症候群)が流行した時よりもしっかりしている。

 ウイルスを迅速に検出し、遺伝子解析を行い、診断キットの使用を認可して国際機関にも報告を行った。

 それに比べると、中国の政治家たちの対応は見劣りする。

 かつてSARSのウイルスを大量に増やした野生動物たちが窮屈な市場にあふれている状況を放っておいた。また新型ウイルスが発見された当初、武漢の行政当局は科学の知見を軽視した。