中国上海のアップルストア(写真:Imaginechina/アフロ)

 米メディアによると、米フェイスブックは中国で感染拡大が続く新型肺炎への対策として、従業員の同国への渡航を制限した。広報担当者は「十分な用心のため、従業員の健康と安全を守る措置を取った」と米CNBCに話している。

「不要不急の渡航を原則全面禁止」

 フェイスブックが社員に通知を出したのは1月27日。中国への不要不急の渡航を原則全面禁止した。特別な事情がある場合は、会社の事前承認を得る必要があるという。また、現地で働く従業員や、すでに中国に到着した従業員に対しては、在宅勤務を指示している。

 CNBCによると、今のところ米国のテクノロジー大手で、不要不急の渡航を全面禁止したのはフェイスブックのみ。だが、他の業界を見ると、すでに多くの米国系企業が業務の一時停止や渡航制限の措置を取っている。

営業見合わせやキャンセルの受け付け

 例えばエンターテインメント分野では、ウォルト・ディズニー系の上海ディズニーリゾートと香港ディズニーランドリゾートが、それぞれ上海ディズニーランドと香港ディズニーランドの休園を決めた。自動車分野では、米ゼネラル・モーターズ(GM)とフォード・モーターが武漢への出張の一時規制や中止を指示した。

 CNBCは、大手コーヒーチェーンのスターバックスが全店の営業を見合わせ、武漢のある湖北省での配達サービスを一時中断したと報じている。マクドナルドも武漢とその周辺都市で営業を休止した。

 このほか、民泊大手の米エアビーアンドビーは、武漢の宿泊物件を予約した顧客からのキャンセルを無料で受け付けている。デルタ航空は北京と上海発着便の予約変更を無料でできるようにしたという。