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 以前、『火口のふたり』を紹介して、過去の恋愛に対する男女の差について書いたが、海の向こう、アムールの国、恋愛至上主義のフランスでも同様に、男女で恋愛観(いや人生観もか)に大きな隔たりがあるように思う。

(参考記事)過去の恋人、過去のセックス、男と女はどう記憶する
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/57380

恋愛映画の名作、53年後の続編

 カンヌ国際映画祭パルムドールとアカデミー外国語映画賞を受賞した恋愛映画のクラシック『男と女』はご存じだろうか。作品は知らなくても、全編に流れるスキャットの主題歌「♪ダバダバダ・ダバダバダ♪」には多くの人が聞き覚えのあることだろう。

 スタントマンの夫と死別したアンヌはドーヴィルの寄宿学校にいる娘に会いに行く。帰りの電車を逃したアンヌを車で送ることになったのがレーサーのジャン・ルイ。彼もまた息子を同じ学校に通わせていた。彼の妻は彼の仕事が心労となり、自殺していた。「今度は一緒にドーヴィルに行きましょう」。境遇の似た二人は急接近し、恋に落ちる。

 運命的な出会いをした二人の湧き上がるような恋を描いた『男と女』。なんとこの度、『男と女 人生最良の日々』として、53年後のストーリーが展開されることになった。監督クロード・ルルーシュ、主演アヌーク・エーメとジャン=ルイ・トランティニャンはもちろん、子役の二人にいたるまでオリジナルのスタッフ、キャストが再集結。例の主題歌で世界的に有名になったフランシス・レイは残念ながら、一昨年に死去したが、この作品が最後の作品となっている。