逃亡先のベイルートで記者会見するカルロス・ゴーン日産自動車元会長(写真:ロイター/アフロ)

(大西 康之:ジャーナリスト)

「私は嵌められた」

 国際刑事警察機構(インターポール)に国際手配される「逃亡犯」は、6歳から19歳までを過ごした第二の母国レバノンで無実を訴えた。

「400日間、この日を待ちわびた」

 昨年の大晦日、保釈中にプライベートジェットで日本を脱出し、レバノンのベイルートにいる元日産自動車会長のカルロス・ゴーン被告が8日、現地で記者会見を開いた。ゴーン被告は事前に出した声明でも無実を主張しており「私に対する陰謀に加担した人々の実名を挙げる」と予告していた。

 現地の午後3時(日本時間午後10時)に始まった記者会見には世界各国から詰め掛けた12カ国60社の報道陣、120人が参加した。参加できたのはゴーン被告に招かれたメディアだけで、NHKをはじめ日本のメディアの多くは招待されなかった。

 しかし、記者会見の様子は招待された複数のメディアがウェブサイトで生中継したため、日本にいてもその様子を見ることができた。では「ゴーン怒りの会見」のハイライトをお伝えしよう。