(英エコノミスト誌 2019年12月21日・28日合併号)

12月21日、エストニアに駐留する英国軍の部隊を訪れたボリス・ジョンソン首相(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

そして保守党はどうすれば、新たに得た支持を維持できるのか。

 保守党が30年ぶりの大勝利を手中に収めた後、ボリス・ジョンソン党首がウイニング・ランを行う場所はそこしかなかった。

 イングランド北部のセッジフィールドである。

 ティーズ川下流域の端に位置するかつての鉱山町で、現在は定期的に市(いち)の立つ地区と上品な住宅地が同居するこの選挙区は、1935年からずっと労働党が議席を維持してきた。

 しかも、かつてトニー・ブレア元首相の選挙区だったというおまけ付きだ。

「分かっている。数十年間続けてきた投票先を変えて、我々に一票を投じてくれたのかもしれない」

 ジョンソン氏は、ブレア氏の政治的な墓場の上で小躍りしつつ、つとめて真面目な表情を保ちながらそう語った。「私はこの信頼に必ず応える」

 データ分析会社のデータプラクシスによれば、12月12日投票の総選挙では、労働党に普段投票している有権者のうち約100万人が保守党を支持した。

 その結果、イングランドの北部から中部にかけて壁のように連なっている、数十年にわたって――あるいは一度も――保守党議員を誕生させなかった選挙区が次々とジョンソン氏の手に落ちた。