(英フィナンシャル・タイムズ紙 2019年12月13日付)

他国の侵入を防ぐために「壁」を作ってきた中国(写真は万里の長城)

 関税とかクオータとかは気にしなくていい。米国と中国という大国同士の争いの刺激的な材料は、デジタル覇権をめぐる地球規模の競争だ。

 その賭け金の大きさ――経済面あるいは軍事面での損得――を考えれば、凄まじいライバル意識の時代が来ることは避けられない。

 危険なのは、不可避の競争がほかの分野にも波及して無用な紛争が生じることだ。

 西側諸国の一部の政府はまだ、国の重要なインフラを今後支える新しい第5世代(5G)ネットワークの通信機器の供給を、中国の通信機器メーカーである華為技術(ファーウェイ)に認めるべきなのかどうか議論している。

 米国は「認めない」と明言している。オーストラリアも同様だ。

 ほかの国々にとっては、自国の企業が中国の国営システムに5Gの技術を埋め込むことを中国政府が認めるかどうか自問してみることが、この問題を考える1つの方法になる。

 その答えについて疑問が残っていたとしても、12月上旬の中国発のニュースによって払拭されたはずだ。

 中国の国家機関および公的機関は外国製のコンピューター機器やソフトウエアを3年以内に撤去しなければならないと中国政府が決定したというニュースだ。

 ここで話しているのは、中国政府が古い外国技術を無理やり排除するということだ。