ヤマダ電機の傘下に入る大塚家具の大塚久美子社長

 ヤマダ電機は12月12日、経営再建中の大塚家具の株式51%を第三者割当増資で取得、事実上傘下に収めることを明らかにした。出資額は43億円。さらに新株予約券を21億円で取得することから仮に新株予約券を行使すれば、ヤマダ電機は最大で57%の株主になるという。

 大塚家具は父娘の対立でブランドが毀損。2016年からは赤字が続き、2015年12月には110億円あった現金が、19年11月には22億円まで減少し、資金ショートを起こしかねない状態にあった企業だ。

 それではなぜヤマダ電機は買収したのだろうか。12日の午後5時から都内で行われた会見でヤマダ電機の山田昇会長は「(大塚家具は)粗利が高いんですよ。売上高が10%も伸びれば、来期(21年4月期)にはたちまち黒字になる」と豪語したのだが、果たして・・・。

ヤマダも業績立て直しの真っ最中

 ヤマダ電機はビクター前橋工場を退社した山田昇が1973年に創業した「ヤマダ電化サービス」がその前身。いわばスタートは「まちの電器店」だ。そこから80年代半ばの円高の中でも急速に業績を伸ばす。群馬県を地盤とする郊外型家電量販チェーンとして、コジマ(栃木県)、ケーズデンキ(茨城県)などとしのぎを削り店舗網を拡大、2000年には東証一部に上場、2002年にはコジマを抜き業界トップに躍進した。2010年度には売上高2兆円をも達成した。

 破竹の勢いで「家電量販店日本一」まで上り詰めたヤマダ電機に異変が起こったのは2013年3月期。売上高は1兆8354億円から1兆7014億円と1000億円以上減収となり、営業利益も890億円から339億円へと大幅に減少した。そのため会長になっていた山田昇氏が社長に復帰したのをはじめ、取締役全員が降格、経営のてこ入れを行った。

 このテコ入れにもかかわらず、2015年3月期には、売上高が1兆8940億円から1兆6644億円と再び2000億円以上の減収に陥り、営業利益も343億円から199億円に減少、文字通り創業以来の危機に直面した。

 業績悪化の原因は、2014年の消費税増税の影響と人口減少や少子化、さらにアマゾンドットコムの急速な伸長だ。