(英フィナンシャル・タイムズ紙 2019年12月14・15日付)

英議会選挙で圧勝したボリス・ジョンソン首相(12月14日、写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 ボリス・ジョンソン氏は偉大な政治家であることを証明した。今度は偉大な首相になれることを証明しなければならない。

 ブレグジット(英国の欧州連合=EU=離脱)の立役者の一人である同氏は、離脱後の英国を築かなければならないだけでなく、国そのものを守らなければならない。

 英国にとって決定的な選挙はついに国の未来の道筋に明確さを与えた。

 年初には首相の座にも就いていなかったジョンソン氏は、議会での圧倒的過半数と打ちのめされた野党に裏付けられた、押しも押されもせぬ政治情勢の達人として年末を迎える。

 英国を形作る大物政治家の殿堂入りを果たす可能性もあるが、そのためには選挙戦で見せた見事な手腕を統治戦略に転換する必要がある。

 首相の座を確保し、それにより来年1月末までに英国がEUを離脱していることを確実にした今、ジョンソン氏は互いに絡み合った3つの戦略的課題に直面する。

 1つ目は、離脱後の英国の地政学的、経済的ビジョンを描くことだ。

 2つ目は、スコットランドとアイルランドでのナショナリズムの復活から連合王国を守ること。

 そして3つ目は、あまり裕福ではなく、社会的に保守色が強い、北部の有権者から成る新たな支持基盤に応じた新たな形のトーリーイズム(英国の伝統的保守主義)を作り出すことだ。