(英エコノミスト誌 2019年12月7日号)

英国議会は保守党も労働党も主張が過激化する一方だ

割れた国は、断絶をさらに広げる選挙に直面している。

 英国の有権者が繰り返し投票所に呼び出されている。おまけに毎回、選挙で示される選択肢が悪くなる。

 かつては中道左派と中道右派の政党だった労働党と保守党は、過去4年間の3度の選挙で、着実にお互いの距離を広げていった。

 有権者はまもなく、これまで以上に厳しい選択を迫られる。

 欧州連合(EU)の関税同盟からも離脱する「ハード・ブレグジット」を公約する保守党のボリス・ジョンソン氏か、急進的な社会主義の方針に沿って「経済のルールを書き換える」ことを計画している労働党のジェレミー・コービン氏か、どちらかを選ばなければならないのだ。

 ジョンソン氏は記録に残る限り、最も不人気な新政権を運営しており、コービン氏は最も不人気な野党リーダーだ。

 13日の金曜日、不運な英国民は朝の目覚めとともに、2人のおぞましい候補者のどちらが首相になるかを知ることになる。

 今から2年前、政治的には一昔前の前回の総選挙で、本誌エコノミストは政治が過激化していく流れを残念に思っていた。今回の選挙のマニフェスト(政権公約)はさらに極端になっている。

 2017年には、労働党は欧州主流派より左寄りの左派政党だった。

 それが今では、大企業の株式の10%を接収して基金に保有させ、その株式への配当金は受益者であるはずの労働者よりも主に国庫に支払われるようにするという。