数カ月前にテリーザ・メイ前首相を追い落として以来、ジョンソン氏は1つの厳粛な誓いを立てていた。「もし」も「でも」もない、と同氏は言った。言い訳は許されない。

 何があろうとも、英国は10月31日に欧州連合(EU)から離脱する――。

 多くの人が当時、英議会の票読みを考えると、これは先々問題を生みかねない危険な発言だと指摘した。

 ジョンソン氏はこれに対し、約束を反故にするくらいなら、「野垂れ死に」した方がましだと返した。その期日が過ぎ去ったが、英国は今もEU加盟国だ。

 この信頼の裏切りも、直近の宣言と比べると取るに足りないように見える。

 ブレグジット(英国のEU離脱)は英国の国民生活にとって、大英帝国の解体以来最も根本的な激変になる。

 ジョンソン氏にとっては、「オーブンで温めるだけのパン」に過ぎない。有権者が自分に議会の過半数を与えてくれさえすれば、このパンを「電子レンジに入れる」。

 1月末には、「自由な」英国がブレグジットの先の太陽の降り注ぐ高台へ向かっている、というのだ。