(英フィナンシャル・タイムズ紙 2019年11月29日付)

どっちへ転んでも「激変」が待っている英国

 イディオム通りに「気が触れた人間が精神病院を運営している」と言う人もいるかもしれない。

 欧州の選挙のパターンでは、エリートたちがポピュリストの反乱者に打ちのめされている。

 英国の場合、過激な指導者が政権を担う政党を率いている。

 来たる選挙で与えられた選択肢は、ボリス・ジョンソン首相率いる保守党の狭量なイングランド・ナショナリズムか、ジェレミー・コービン党首率いる労働党の極左社会主義かのどちらかだ。

 世間では、これが決定的な選挙になると言われている。つまり、丸一世代にわたって国の方向性を定める瞬間になる、ということだ。

 英国の未来を気にかける人は皆、心から、そうならないことを祈るだろう。

 選挙戦は、対立する幻想と虚構を売り込む政党同士の争いを浮き彫りにした。2人の指導者のどちらが首相の座にふさわしいかという問いに対する真っ当な答えは、上記の2人のどちらでもない、というものだ。

 ジョンソン氏のキャリアは、軽い偽りの上に成り立っている。