(英エコノミスト誌 2019年11月23日号)

香港理工大学のキャンパスに掲げられたドクロの模型(11月22日、写真:AP/アフロ)

力だけでは、共産党支配への永続的な賛同を得ることはできない。

 10代を含む数百人の若者が数日前、赤レンガで覆われた香港理工大学のキャンパスを要塞に変えた。黒い服に身を固め、黒の覆面もつけた若者のほとんどは、包囲されても争う姿勢を崩さなかった。

 警察からは催涙弾や青く染めた水が放たれた。若者たちはガラス瓶の上に身をかがめ、燃料を詰めて信管を取り付け、爆弾を作った。

 若者側から放たれた矢が1人の警官の足に刺さったとの知らせが伝わると、歓声が上がった。香港で反政府運動が始まってから5カ月以上経った今、抗議は命がけの戦いと化している。

 今回は、疲れ果てた若者の多くが警察に投降した。最も若いグループは構内から安全に脱出する手段を与えられた。

 幸い、大規模な流血の惨事は今のところ回避できている。しかし、香港は危険にさらされている。

 本誌エコノミストが印刷に回った時点で、キャンパスからの撤退を拒んでいる若者がおり、香港市街のほかの地区でも抗議行動が続いていた。

 抗議の初期のように大変な数の人が集まる――6月には推計200万人が参加したこともあった――ことはなくなっている。

 だが、今では暴力や火炎瓶が使われることが少なくない。そんな暴力にもかかわらず、抗議行動の参加者に対する一般市民の支持は根強く、爆弾を投げる過激派さえもが、まだ支持されている。