(英エコノミスト誌 2019年11月16日号)

中国・北京の夜景

中国にどう対処すべきかについては、不確かさが増すばかりだ。

 米国、中国、欧州から有力者を招き、中国の台頭と新しい世界秩序について議論する集まりがストックホルムで先日開催された。

 本誌エコノミスト記者はその会場にいる間、何か明るい話をする人はいないのだろうかと何度も考えた。

 貿易戦争についての気のめいる話や、そもそも中国の指導者を批判する権利が西側にあるのかといったとげとげしいやり取りが続いたからだ。

 2日間の日程の半分を過ぎたところで、ようやく、中国からの参加者の一人が楽観的な口調で語り始めた。

 ブレグジット(英国の欧州連合=EU=離脱)は中国にとってチャンスだ、ひとたびEUから抜け出せば、英国はできる限り友好国を確保する必要が出てくる――。

 シンクタンクのジャーマン・マーシャル・ファンドとスウェーデン外務省が半年ごとに共催し、政治家や政府幹部、大使、企業経営者、学者、ジャーナリストが参加している「ストックホルム中国フォーラム」で、議論の調子が明るくなったのは、これがせいぜいだった。

 フォーラムは2004年の「危機」の後、対中国政策をめぐる米国と欧州の隔たりを埋めることを目指して立ち上げられた。

 危機とは、1989年の天安門事件後にEUが設けた中国への武器禁輸措置の解除をフランスが提案し、米国を怒らせた時のことだ。