トヨタ社長の豊田章男氏(左)は東京モーターショーの会場で同社の経営会議まで開いてみせ、ショーを大いに盛り上げた。中央は小林耕士副社長、右は河合満副社長(写真:つのだよしお/アフロ)

 10月24日から11月2日までの12日間にわたり、東京モーターショーが開催された。

 2年に1度開催される東京モーターショーと言えば、かつては200万人を超える入場者数を誇った自動車産業とクルマ好きの人々の祭典だったが、近年は人口減少や若者のクルマ離れなどの影響で来場者も減少。一昨年に開かれた前回の入場者は77万人という状況だった。

 この状況に特に強烈な危機感を持ったのが、東京モーターショーを主催する日本自動車工業会の会長である豊田章男・トヨタ自動車社長である。

豊田章男氏のモーターショーにかける覚悟

「このままでは東京モーターショーは終わってしまう」との思いから、モーターショーを単なる販売促進の場ではなく、未来の生活が体感でき、大人も子どもも楽しめる場へと大きく舵を切った。

 また、自らが登場する同社のテレビCMでも、オウンドメディア『トヨタイムズ』編集長の香川照之氏の取材を受ける形で、東京モーターショーの開催を積極的にアピール。ショーを盛り上げるためならなんでもやるという覚悟がうかがえた。