(英フィナンシャル・タイムズ紙 2019年9月20日付)

北京にあるファーウェイの店舗(写真:AP/アフロ)

「新冷戦」という言葉は作られるべきではなかった。

 旧ソビエト連邦と米国による元々の冷戦には、ドナルド・トランプ大統領が米国の貿易相手国に突きつけている要求にグローバル経済を備えさせる要素など何一つなかった。

 モスクワとワシントンは別々の勢力圏の中に存在していた。

 しかし今、中国と米国は密接に絡み合っており、世界の国々はこの2大国のどちらかを取るよう求められている。

「貿易戦争」というレッテルも、この二者択一の状況が意味することの重大さを全く捉えられない。

 米国は貿易相手国に対し、中国の大手通信機器メーカー、華為技術(ファーウェイ)を第5世代移動通信(5G)ネットワークから閉め出すよう迫っている。

 しかし、トランプ氏による「オール・オア・ナッシング」の最後通牒は、ファーウェイに限った話ではない。

 今では、「マンチュリアン・チップ(「満州チップ」の意、当初は眠った状態にあるが、起動すると不正アクセスの侵入口「バックドア」を用意する半導体のこと)」を隠し持っているのではないかとの疑いが、ほとんどすべての中国製品にかけられている。