(英フィナンシャル・タイムズ紙 2019年9月3日付)

香港の九龍サイドにあるブルースリーの銅像(写真:ロイター/アフロ)

 すべての革命には名前が必要だ。3カ月にわたって香港を揺さぶっている民主化デモは「水革命」として知られるようになるだろう。

 今年6月に大規模な抗議行動が勃発して以来、デモ隊は「水になれ」戦略と呼ぶものに従ってきた。

 これは香港が生んだ最も有名な息子に敬意を表するもので、警察と政府、そして北京の共産党政治局を完全に混乱させてきた。

「水のように、無形になれ」

 カンフー映画のスターで、歴史上最も影響力のある武術家のブルース・リーは、1971年に珍しく受けたテレビインタビューで、こう語った。

「水は流れることもできれば、ぶつかることもできる――友よ、水になれ」

 反乱が吹き荒れた蒸し暑い香港の夏には、平穏で落ち着いた抗議行動もあり、何百万人もの市民が平和的に街頭を歩き、自然と散っていった。

 また、先週末のように、ガソリン爆弾やパチンコ、槍(やり)で武装したデモ隊と機動隊の衝突が勃発し、デモが大騒乱に発展することもあった。