韓国では企業の労働組合も反日姿勢を強めている。写真は日本製品のボイコットを呼びかけるデモに参加した韓国企業の労働組合員(AP/アフロ)

 2019年7月1日に日本政府が韓国向けの輸出規制強化策を発表して以来、韓国では日韓関係をめぐるニュースがあふれ返った。

 経済ニュースでも、日本政府の措置が韓国経済や韓国企業のどれほどの打撃を与えるのかを重点的に報じてきた。

 その一方で、産業界では「もっと気になるのが為替の変動だ。ウォン安ペースが速すぎる」との声が出ている。

 米中通商摩擦の激化やFRB(米連邦準備理事会)による利下げなどで主要国の通貨や株価はかなりの幅で変動した。それにしても、ウォンの変動幅も大きかった。

 韓国銀行(中央銀行)のデータによると、対ドルレートは、5月1日には1ドル=1163ウォンだった。それが、1か月後の6月2日、1191ウォン、7月1日1156ウォンと一定の幅で収まっていた。

 だが、8月1日に1181ウォンになり、8月6日には1211ウォンとなり、さらに13日には1223ウォンとなった。

7月後半から急ピッチでウォン安

 1か月間で5%も「ウォン安」になってしまった。ここ数週間、円高が進んだため、ウォンの対円レートもかなり変動した。

 韓国では、100円が何ウォンかで表示する。

 5月1日には100円=1044ウォンだったが、7月1日1066ウォン、8月1日1086ウォン。2日1106ウォン、6日1146ウォン、13日1160ウォンとなった。

 円とウォンのレートはだいたい1対10だったが、1対11を超えてしまった。