アメリカ人ビジネスエリートの働き方は、ロジカルでスマートで最先端──。日本でよく聞く“定説”だが、それは彼らの働き方の一面に過ぎない。アメリカの職場は、実は日本に負けず劣らず泥臭さと人間臭さに満ちている。アメリカで約3年間、現地のビジネスエリートと共に働き、現在は「GAFA」の1社で働く日本人Rio氏が、アメリカ人の働き方の知られざる実態を紹介する。(その2/全3回、JBpress)

理解し合えない転職組と生え抜き組

 アメリカで働いていた時に驚いたことがあります。それは会社で“Gossiping”(噂話)をする人が多かったことです。もちろん前向きな話もありますが、どちらかというと他人の悪口のような、後ろ向きと感じられる話題が多かったように思います。

 そうした噂話を何度も聞いていて、ある構図が浮かび上がってきました。それは「生え抜き社員 vs. 転職社員」という対立構造です。

 生え抜き社員は「他社から来た奴はうち(会社)のことを分かってない」、転職組は「なんでこんなに遅れていることをやっているのか」といった具合にそれぞれの言い分があり、互いに不満を持っている構造がみられました。

転職経験者が多いアメリカの会社

 私がアメリカで働くようになって驚いたことの1つが、人材の流動性です。

 自分のフロアには、1カ月に1回は必ず新しい人が転職してきました。他社へ転職する人も大勢いました。

 下の図をご覧ください。これは、18~24歳の若者の転職回数を各国間で比較したグラフです。

18~24歳の若者の転職回数、各国間の比較
(出所:内閣府「青少年に関する調査研究等 第2部 調査の結果」のデータをもとに筆者がグラフ作成。日本・韓国・アメリカは2007年、イギリスとフランスは2008年のデータ)
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