(英フィナンシャル・タイムズ紙 2019年7月30日付)

香港、デモ隊を暴動罪で起訴 新たな衝突発生

香港で、デモ参加者が暴動容疑で拘束されている警察署前に集まったデモ隊(2019年7月30日撮影)。(c) ISAAC LAWRENCE / AFP〔AFPBB News

 香港は、我々の時代の大きな物語において中心的な役割を担ってきた。中国の台頭と世界経済のグローバル化という2つの物語だ。

 今から30年以上前、香港の資金、専門知識、国際的なつながりをテコにし、香港から国境を越えたすぐの場所で「世界の工場」としての中国の台頭が始まった。

 今も香港は引き続き、中国と西側諸国の重要な出入り口の役目を果たしている。

 しかし、世界は今、ポピュリストの反乱と米中の緊張の高まりを特徴とするポスト・グローバル化時代に入りつつある。そして今再び、香港が物語の中核を成している。

 もう2カ月近くにわたり、人口740万人の香港がデモの波に襲われている。

 一連のデモは、中国本土への容疑者引き渡しを認める提案に対する抗議として始まった。だが、今では警察の暴力に対する不満や完全に民主的な選挙への要求へと大きく広がっている。

 こうした抗議はまだ続いており、次第に暴力的になり、手に負えなくなっている。

 筆者は7月28日の日曜夜、香港中心部にあるフィナンシャル・タイムズ(FT)支局の周辺でガスマスクをかぶらなければならなかった。街頭に催涙ガスが立ち込めていたからだ。

 歩いている途中では、路上で燃え盛る火、間に合わせのバリケード、突撃する機動隊、そしてデモ隊がミサイルとして使うために集めたがれきの山を見かけた。