(英エコノミスト誌 2019年7月20日号)

米アップル、Mac Proの生産拠点を中国に移転 WSJ報道

米カリフォルニア州サンノゼで開かれた「世界開発者会議」で展示された、アップルの新型Mac Pro(2019年6月3日撮影)。(c)Brittany Hosea-Small / AFP〔AFPBB News

「そんなに悪くない」

 大手金融機関JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は7月16日、グローバル経済についてこう語った。

 しかし、このウォール街の人気者も、企業の景況感については「ほんの少し悪化している」と認めざるを得なかった。

 実際、米国企業の先行きは不透明だ。中でも、決算発表を始めたばかりの大企業は第2四半期に利益を減らしたとアナリストたちは見ている。

 その見立てが正しければ2四半期連続の減益となり、2016年以来の「業績リセッション」になる。米国史上最長の景気拡大局面という歴史を作った直後だけに、ついに息切れかとの見方も浮上しており、当の経営者たちもいらだち始めている。

 米国が2008~09年の世界金融危機から立ち直り始めて以来、「米国株式会社」はまれに見るような好調を謳歌してきた。経済は成長し、インフレ率は低位に抑えられ、金利は底ばいを続けている。

 失業率が5%を下回っているにもかかわらず、賃金上昇圧力は強くない。前四半期に企業が計上した最終利益の合計額は年換算で2兆ドルを超え、前年同期実績の2倍近くに迫っている。

 また、ドナルド・トランプ大統領の税制改革によって法人税率は35%から21%に引き下げられた。規制緩和という追い風も加わって、企業の余裕資金は増加している。

 タナボタで得られたこの資金は自社株買いに用いられ、発行済み株式数の減少を通じて表面的には1株利益(EPS)を押し上げている。S&P500種、ダウ工業株30種平均、ナスダック総合の3大株価指数は7月15日、揃って史上最高値を更新した。