(英フィナンシャル・タイムズ紙 2019年7月16日付)

英首相候補がテレビ討論、ハント氏、ジョンソン氏の「盲目的な楽観主義」を批判

英マンチェスターで行われた民放ITVのテレビ討論に出席したボリス・ジョンソン氏(左)とジェレミー・ハント氏(2019年7月9日撮影)。(c)AFP PHOTO / ITV / MATT FROST〔AFPBB News

 ボリス・ジョンソン氏の名前が一つの政治思想と結びつけられるようなことがあるとすれば、それは恐らく「ケーキ主義」だろう。

 難しい選択を下さずに国を統治できるという考え方だ。

 ケーキについて言えば、自分は「手に持つことを支持し、食べることも支持する」というジョンソン氏の有名な発言は、ブレグジット(英国の欧州連合=EU=離脱)に対する同氏のアプローチを規定した。

 (もはや不可避と思えるように)同氏が保守党の党首選挙に勝った後、月内に英首相に就任する時、そのアプローチの実行可能性が試される。

 ジョンソン氏は党首候補として、強烈にケーキ主義の選挙キャンペーンを繰り広げてきた。同氏は、数カ月以内にEUからより良い内容の離脱協定を取りつけられると約束した。

 だが、その一方で、この新しい離脱協定がなかなか得られないようならば、合意なき離脱は「準備すれば、無視できるほど代償が小さい」とも確約した。

 この見方には、専門家から強い異議が出ている。

 英国のビジネス相を務めるグレッグ・クラーク氏は今週、合意なき離脱は「何千もの」雇用の喪失につながり、食品、自動車業界をはじめとした経済の主要セクターに混乱をもたらすと予想した。

 英国の駐EU大使を務めたアイバン・ロジャーズ氏は、「過去数世代で、先進国で誰も経験したことのない規模と長さの混乱」について警鐘を鳴らしている。