(英エコノミスト誌 2019年6月29日号)

中国、「一帯一路」で世界中に軍事基地建設へ 米国防総省報告書

ジブチに建設された中国人民解放軍の基地で行われた開設式典(2017年8月1日撮影)。(c)AFP〔AFPBB News

過去のプロジェクトで多額の損失を伴う失敗が多発している。

 今年5月、ケニアのウフル・ケニヤッタ大統領が10日間姿を消した。

 国民はツイッターへの投稿で心配しているふりをした。使われたハッシュタグは「#FindPresidentUhuru(ウフル大統領を見つけて)」というものだった。

 身長約172センチのアフリカ人で、最後に姿を確認できたのは中国の北京だった、何か知っていたら教えてほしいという行方不明者捜索のポスターまで作られた。

 政府の広報担当者は国民を安心させようと、大統領は執務室で「瞑想している」と述べた。

 しかし世間では、大統領は総工費100億ドルの野心的な鉄道敷設プロジェクトの次の段階で必要になる資金を中国から借りることができず、意気消沈していたのだと噂されている。

 ケニヤッタ氏が不機嫌になるのも無理はなかった。何しろ中国政府のアフリカに対する気前の良さには限界がないと思われた時期もあった(図表参照)。

 昨年9月にはアフリカ諸国に計600億ドルの援助・借款を約束しており、習近平国家主席はその資金に「政治的なひもをつけない」と明言していた。

 これを聞いて大喜びしたのが、タンザニアの強権的な大統領、ジョン・マグフリ氏だった。

 マグフリ氏は、西側諸国から融資を受けようとすると同性愛の男性を監禁するなとか「奇妙な条件」がついてくるとぼやいていた人物で、「中国は真の友人だ」と熱を込めて語った。中国の援助は「タダ」だ。