(英フィナンシャル・タイムズ紙 2019年6月18日付)

仏裁判所、スイス金融大手に史上最高の罰金 富裕層の脱税に加担

スイスの金融大手UBSのロゴ(2018年10月26日撮影)。(c)Fabrice COFFRINI / AFP〔AFPBB News

 今から4年半前、資産運用会社インベステックの銀行アナリスト、イアン・ゴードン氏は、スタンダード・チャータード銀行にかかる規制当局の圧力についてパンチの効いた調査リポートを書き、「息ができない」というタイトルをつけたことで、怒りを買った。

 批判的な向きがすぐに指摘したように、このタイトルは、銀行と規制当局との関係を、数カ月前に武器も持っていなかったのに警官に羽交い絞めにされて死亡した黒人男性エリック・ガーナーさんの最後の言葉になぞらえた無神経な比較だったからだ。

 ツイッター上では、つかの間の嵐が吹き荒れた。

 規制当局トップのベンジャミン・ロースキー氏は「ひどい。インベステックは謝罪して(文書を)撤回すべきだ」とツイートした。

 同社は、まさにその通りにした。ゴードン氏はしばらくの間、メディアと話さないよう注意された。すると間もなく、すべてが落ち着いた。

 この一件は、大手銀行UBSのロンドン在勤エコノミストが中国の消費者物価指数と、インフレを豚コレラのせいにすべき理由について若干コミカルな見解を公表したことをめぐり、先週中国で沸き起こった騒動と明らかな類似点がある。

「中国の消費者物価は上昇した。これは病気の豚によるところが大きい」

 ポール・ドノバン氏はクライアント向けの調査メモとポッドキャストでこう述べた。「これは重要か? あなたが中国の豚であれば、重要だ」。