(英フィナンシャル・タイムズ紙 2019年6月14日付)

英保守党党首選、第1回投票はジョンソン氏が大差でトップ

英与党・保守党の党首選挙の第1回投票でトップに立ったボリス・ジョンソン氏。ロンドンの自宅前にて(2019年6月13日撮影)。(c)Glyn KIRK / AFP〔AFPBB News

「(国民投票から)3年たち、期限も2度守れなかった。10月31日には何としても欧州連合(EU)から離脱しなければならない」――。

 かくしてボリス・ジョンソン氏は、英国史の重要な局面で行われる保守党党首選挙に名乗りを上げた。

 これからなされる選択は、今後数世代にわたって大きな影響を及ぼし続ける。ジョンソン氏の言葉を信じるのは、いつだって無謀だ。だが、そこから何が読み取れるかははっきりしている。

 テリーザ・メイ氏のまとめた(そして英国議会下院で3度退けられた)離脱協定案よりも優れた内容の取引をまとめることができなければ、ジョンソン氏はしっぽを巻いて逃げ出すか、合意なきEU離脱に突き進むしかなくなるということだ。

 EUを離れること自体、英国には打撃だ。貿易取引の機会は悪化するだろうし、欧州や世界全体に対する影響力も低下するからだ。

 西側世界の秩序が崩れつつあり、米国と中国による新たな冷戦も始まろうかとしているこの時期にこのような状況が生じていることは、英国の立場をさらに弱くする。

 しかし、秩序ある離脱に比べても、合意なき離脱という選択肢ははるかにひどいダメージをもたらす。有力な政治家が合意なき離脱を検討していることは、公職の資格が全くないことを意味する。

 では、合意なき離脱の一体どこがいけないのか。その答えは6つある。