(英フィナンシャル・タイムズ紙 2019年5月27日付)

欧州委、三菱UFJなど5行に計1300億円の罰金 為替不正操作

英ロンドンの外貨両替店(2017年8月31日撮影、資料写真)。(c)Daniel LEAL-OLIVAS / AFP〔AFPBB News

 欧州連合(EU)の政策に対する筆者の頻繁な批判に匹敵するのは、唯一、EU創設の父たちに対する尊敬の念だけだ。

 フランス外相だったロベール・シューマンは1950年5月9日の宣言に、欧州議会選挙後の重要な意思決定の局面を迎えた今、今日の指導者が熟慮すべき金言を盛り込んでいた。

 世界平和には「平和を脅かす危険に応じたクリエーティブな努力」が必要だとシューマンは書いた。EUの歴史は、政治的な創造性の盛衰を反映している。

 現在と1950年には類似点がある。欧州は今再び、東西の紛争の渦中に巻き込まれている。

 EUは、例えば共通の指揮系統下にある単一欧州軍など、国民国家的な装置の形態で安全保障上の利益をかなえることができない。

 1954年に欧州防衛共同体の創設案を批准することを拒んだ時に、フランスがこのアイデアを葬り去った。

 現在の状況でEUにできる最もクリエーティブなことは、すでに持っている道具を活用し、それを地政学的なツールに変えることだ。

 そうした道具のうち、単一通貨ユーロ以上に威力が大きいものはない。