(英フィナンシャル・タイムズ紙 2019年5月17日付)

バングラ中銀盗難、北朝鮮の指示か 米検察が立件準備

米ニューヨーク市にあるニューヨーク連邦準備銀行の建物(2009年2月4日撮影、資料写真)。(c)AFP/TIMOTHY A. CLARY〔AFPBB News

 5月半ば、中国が米国債を売っていたことが明らかになった時、米国債市場に戦慄が走った。

 売却額は3月の1か月間でわずか205億ドルと、大きくはなかった。また、大っぴらな脅しを伴うものでもなかった。

 しかし、保護貿易主義が目立つ昨今の環境ゆえに、投資家は2つの疑問に気をもむことになった。

 足元の貿易戦争が資本・通貨戦争に発展する恐れはないのか。そして発展した場合、それによって米ドルの支配が脅かされる可能性はないのか――という疑問である。

 1つ目の疑問の答えは「そうならないことを祈る」だ。2つ目の答えは「その可能性はまずない」だ。

 その理由については、国際通貨基金(IMF)とスイス国立銀行(中央銀行、SNB)が先日チューリッヒで共催した、世界の中央銀行幹部の会合で手際よく示されていた。

 この議論は米国の経済学者バリー・アイケングリーン氏の論文からスタートした。

 米ドルが国際金融システムを事実上支えている(外貨準備、外貨建て債務、および銀行預金の約60%をドルが占めている)そのあり方について、米国の学者の間で見方が分かれていることを説明したものだ。