(英エコノミスト誌 2019年5月18日号)

トランプ氏、米中貿易協議の合意「今後4週間で分かる」

ドナルド・トランプ米大統領(右)と中国の習近平国家主席(左、2017年11月8日撮影、資料写真)。(c)NICOLAS ASFOURI / AFP〔AFPBB News

米国と台頭する中国による対抗意識の高まりを管理する方法

 貿易をめぐる争いは、全体のほんの一部でしかない。米国と中国は今やあらゆる分野で争い、半導体から潜水艦まで、大ヒット娯楽映画から月面探査まで、すべてにおいて張り合っている。

 2つの超大国はかつて、「ウィン・ウィン」の世界を模索していた。今日では、勝利には相手の敗北が伴うように思える。

 中国が急激に衰えて米国の秩序に恒久的に従うようになる、あるいは、打ち負かされた米国が西太平洋から手を引く、といったことだ。

 これは勝者がいないかもしれない新しい種類の冷戦だ。

 本誌エコノミストが今週号の特別リポートでも論じているように、超大国間の関係が険悪になっている。

 米国は、中国は技術を盗み取る「ずる」をしてトップに立とうとしている、南シナ海に強引に割り込んだりカナダやスウェーデンといった民主主義国をいじめたりすることで世界平和に対する脅威になりつつあると訴えている。

 片や中国は、アジアで然るべき地位を回復するという夢と、くたびれた米国が自らの凋落を受け入れられず嫉妬心から中国の台頭を阻もうとするという不安との間にとらわれてしまっている。

 破局の恐れが迫っている。かつてウィルヘルム2世の率いるドイツは世界を戦争に巻き込んだ。米国とソビエト連邦は核兵器によるアルマゲドン(最終戦争)のリスクをもたらした。