結局は張子の虎だった中国のユニコーン企業、モバイク。写真は上海市の路上に現れた新しいモバイクの自転車(2019年1月24日撮影)。(c)CNS/厳大明〔AFPBB News〕
(英エコノミスト誌 2019年4月20日号)
数百万人の利用者、かっこいいブランド、カリスマ性のある経営者がそろっていても不十分だ。
投資家はビジネスの世界を描写する際に動物のたとえをよく使う。
弱気筋の「ベア(熊)」、強気筋の「ブル(雄牛)」、インフレ抑制を重視する「タカ派」、インフレの抑制よりも景気を重視する「ハト派」、株価が伸び悩んで配当利回りが高くなっている銘柄の「イヌ」などがその主なところだ。
最近では、単なる小型の馬がユニコーン(一角獣)として紹介されている。
ずばぬけた――ほとんど奇跡的な――実力を持つとされ、企業価値評価が10億ドルを超える株式未公開のハイテク企業のことだ。
来月には配車サービス大手のウーバーが新規株式公開(IPO)に臨み、約100億ドルを調達すると見込まれている。
米国で行われるハイテク企業のIPOとしてはアリババ集団とフェイスブックに続く過去3番目の規模であり、今年最大のIPO案件になるかもしれない。
同じく配車サービスを手がけるリフトは先日上場を果たしており、画像検索エンジンのピンタレストは本誌エコノミストが印刷に回る頃に上場する予定だった。
民泊仲介大手のエアビーアンドビー、シェアオフィス運営のウィーワークもこれらに続く可能性がある。