ジュビロ磐田のクラブハウスで行われた対談。いまだ現役の中務俊輔と「PITCH LEVELラボ」など新たな取り組みを始める岩政大樹。写真:海老澤芳辰

サッカーの見方を紹介した本が好調だ。日本代表や海外トップリーグで活躍した中村俊輔(ジュビロ磐田)の新刊『中村俊輔式 サッカー観戦術(ワニブックス)、昨年現役を引退し執筆や試合観戦会を行う『PITCH LEVELラボ』など新たなサッカーの視点を伝える取り組みを続ける岩政大樹の『FOOTBALL INTELLIGENCE(カンゼン)がいずれも版を重ねている。希代のファンタジスタと理論派が初の対談に挑む、後編。(JBpress)

【前編「中村俊輔が思わず唸ったとあるJリーグクラブの戦術とは」】

岩政大樹「判断を先に言ってしまう」現状の指導

――トップ下と同じくらい、センターバックも役割が変わってきています。

中村:そうそう。マサはどうなの? 例えばさ、自分がセンターバックで、3バック、4バックって試合ごとに変えることには違和感はない?

岩政:選手によるでしょうね・・・。

中村:頭の中ではさ、3バックのときは、(隣のセンターバックとの)距離が短いからゴール前は守りやすい(※1)。それはわかるんだけど、4バックのときのほうが、「ゾーンの責任」とか「プレッシャー」みたいなものがすっきりしていて、わかりやすいときだってあるじゃない。これまでマサは3バックでやるときは少なかった?

※1:「3バック」は守備時に左右のMFないしウィングがDFラインに入ることが多く、(各レーン)5人でゴール前を固めるため、守りやすいと言われる。(表:『中村俊輔式 サッカー観戦術』)

岩政:3バックは(ファジアーノ)岡山で2年間やりました。そこでやっと知ったんですけど。

中村(3バックの)真ん中?

岩政:はい、真ん中です。そのとき、僕もこの本に書いたし俊さんも書かれてたんですけど、3バックと4バックでは、意外と(守備的だと言われる)3バックのほうが(選手間の)ギャップが使われやすい・・・。

中村:間に入られたりとか

岩政:はい。その感覚は僕もあって。4バックだと完全に自分の前に走る選手に付いていくだけで、わかりやすいんですけど、3バックだと間に置いちゃうことが多くて。

中村:そうだよね。

岩政:そこはやっぱり違いがあります。