【スイスの金融センターの特徴】
スイスは世界中の個人資産のほぼ3割が集中するプライベート・バンキングの先進国。スイス国内の金融機関が預かる顧客運用資産は優に400兆円を超えるが、実にその半分近くが海外顧客からの資金で占められている。プライベート・バンキングの発祥の地として、スイスがいかに世界の富裕層から信頼されているかがわかる。
何世紀にもわたって、ヨーロッパへの交易点として発展してきたスイス。1291年、ウーリ、シュヴィーツ、ウンターヴァルデン3州により、自治を守るべく盟約が結ばれ、スイス連邦が誕生。今日のスイスの起源だ。国土が現在の姿を整えたのはその後500年を経た18世紀だが、それを待たずにスイスは、その政治的・経済的安定性から、欧州屈指の金融センターに成長していた。