米国ボストンの広大なコンベンションホール。そこに集まる人、人、そしてまた人。すさまじい熱気だ。会場にいるのは黒いスーツに身を包んだ男女ばっかりで、どの顔も緊張感に包まれている。

ボスキャリとは

ボストンのダウンタウン(ウキペディアより)

 彼らは、米国中に散らばっている米国大学の日本人留学生たち。全米で5000人を超える彼らが1年に1度、一堂に会する大イベントがボストンで開かれるのだ。

 日本の就職情報会社のディスコの米国法人が1987年から企画する日本人留学生にとっての最大の就職斡旋フォーラム、「ボストンキャリアフォーラム(通称:ボスキャリ)」である。

 今年は、2010年10月22~24日に行われる。参加するのは、世界4大会計会社の1つ、アーンスト・アンド・ヤングやドイツ銀行といった欧米の企業と、電通や野村証券といった日本の企業。2010年8月31日時点で、109社が出展する予定である。

 ボスキャリでは、米国の日本人留学生が、事前にインターネットを通じて、企業にエントリーシートを送ることから始まる。

 企業は、エントリーシート合格者に対しまず電話面接を実施する。電話面接をクリアした学生は、実際にボスキャリ当日の会場で面接をすることができる。

 エントリーシートや電話面接で合格しなかった学生も、当日、会場の各社ブースで面接を受けることができる場合もある(ただし、人気企業は実質不可能)。

 当日の会場では、グループ面接から始まることが多い。

 グループ面接においては、その場で合格者だけ名前が呼ばれて別室の面接(ブース)へ。そのブースで日米の社員3~4人と直ちに英語と日本語での個別面接。

 企業はすべての面接が終了後、目をつけた学生に携帯電話で、「Hello! This is Fukuhara from IGS. We would like to invite you for a dinner tonight.」といった具合に、ディナーに招待する。

 ここまでくれば、採用に大きく前進。当日中に採用のオファーが出される学生が、就職氷河期の2009年ボスキャリですら、参加者のうち1000人近くもいるのである(ボスキャリ2009年度参加者からのサーベイ結果)。