ローマがなぜ帝国を築けたのか。そして、なぜ滅んだのか。この人類史の命題のひとつともいえる問題に、混迷を深める現代の国際情勢などを絡めつつ、見事に描き出した意欲作だ。いま私たちは、時代の過渡期、再編の時代を生きているのかもしれない。だからこそ、世紀をまたぐような広い視点を手に入れるために本書を手にすることをお勧めする。