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テクノロジー
2017.10.23

AIスピーカーはBluetoothスピーカーと何が違う?
Google Homeなど各社が出すAIスピーカーでできることを解説する

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本日2017年10月23日(月)、かねてより発表されていたGoogleのAIスピーカー、「Google Home Mini」が日本での発売日を迎えた。

Google Home Mini (Google Japan Blogより引用)

Google Home Miniは今月6日より発売されていた「Google Home」の廉価版と言える製品。両者でできることはほぼ同様だが、スピーカーの性能やデザインが異なる。

どちらもGoogleが開発したAIアシスタント「Googleアシスタント」が搭載されており、音声で操作するAIスピーカーだ。

海外では既にかなり盛り上がっているAIスピーカー市場。この秋、Google HomeやLINEによる「Clova WAVE」の発売を受けて、ようやく日本でも普及し始めたところだ。

今年9月1日から6日までドイツ・ベルリンで行われていた世界屈指の家電見本市「IFA 2017」では、ソニーやパナソニック、オンキヨーなどの国内メーカーからもGoogleアシスタントやAmazon開発のAI「Alexa」に対応したAIスピーカーを発売することが発表され注目を集めた。

とはいえ2017年10月23日現在、国内で購入できる日本語対応のAIスピーカーはGoogleの2機種とLINEのClova WAVEのみ。普通のBluetoothスピーカーと何が違うのかよく知らない、という読者も多いだろう。

本記事ではGoogle Homeを例に挙げ、AIスピーカーでできることや所感をお伝えしていきたい。

何がそんなに便利なの?何ができるの?

AIスピーカーに話しかけることで、例えば下記のようなことができる。

・スマート家電の操作
・ウェブ検索
・スケジュールや天気、ニュースの確認
・メモを取る、メモを確認する
・音楽の再生
・AIとの会話

今回は実際にGoogle Homeを触りながら解説していく。

Google Homeとパッケージ

底面からは電源コードが伸びる。基本的に据え置き利用が想定されているのだ。

Google Homeは「OK、Google」か「ねぇ、Google」がトリガーとなっている。これらの言葉の後に、やって欲しいことや知りたいことを続けて使用するのだ。

声が登録されたユーザーによる「OK、Google」もしくは「ねぇ、Google」を認識した状態

以下は、Google Homeが反応する言葉の一例となる。

画像はGoogle Homeのセットアップや操作を行うための
「Google Home」アプリAndroid版の画面


ざっくり言ってしまえば「Googleアシスタントでできることは大抵できる」のだが、これらのことがスマートフォンを介さずにできてしまうというのは、想像以上に便利で新鮮な体験だ。順に見ていこう。

スマート家電の操作
対応するスマート家電を持っていれば、AIスピーカーを通して声で操作することが可能になる。たとえば「おやすみ」とつぶやくだけで家中の電気が消える、といった具合に。

大変便利な上に「未来」を感じる機能なのだが、今家中にスマート家電があふれている、というユーザーは少ないだろう(筆者の環境でも、テレビを消せるようになったくらいだ)。恩恵を感じられるようになるには、スマート家電の充実や普及を待つ必要がありそうだ。

検索
スマートフォンやPCを開かずに、その場で問いかけるだけで分からない言葉はもちろん、計算や施設の営業時間、「300ドルは何円?」といった質問にも正確に答えてくれる。確かに便利なのだが、詰めの甘さも目立つ。

一例を挙げると、基本的に「〇〇って誰(何)?」というような質問にはWikipediaから一行目を読み上げることで回答としているらしいのだが、もう少し情報が欲しいと思うこともしばしば。例えば□□という女優について知りたい時、答えが「Wikipediaでは□□は日本の女優とされています」だけでは少々物足りない。長々とプロフィールを読み上げる必要はないが、代表作などの補足情報があと一言だけ欲しいと思ってしまうのだ。

大抵の質問に対してしっかりとした回答を返してくれる分、細かいところが気になってしまう。とはいえこうした不満は、音声AI自体が洗練されていくと共に解消されていくだろう。

予定や天気、ニュースの確認
「今日の予定を教えて」などと問いかけると、Googleカレンダーに入力されている予定を教えてくれる。また、「今日の天気は?」や「明日、傘はいる?」と問いかけると天気予報を。「ニュースを聞かせて」でニュースを流してくれる。
朝の忙しい時間帯、普段から「1分1秒も惜しい」という方は特に便利さを感じる機能だろう。

「ニュースを流して」や「今日はどんな日?」で 流れるニュースはカスタマイズできる。 画像はデフォルトの状態。

また、Google Homeは年内にradikoとの連携が予定されている。実装されれば、上記以外のラジオ番組もニュースとして設定できるようになるだろう。
radikoはClova WAVEとの連携もアナウンスされている。ニュースメディアといった側面以外からも、radikoはAIスピーカーにとってある種「キラーコンテンツ」の一つと言えるだろう。一日も早い実装が待たれるところだ。

メモを取る、メモを確認する
スピーカーに話しかけることでメモを取ったり、取ったメモを読み上げたりしてもらうことができる。
今のところGoogle Homeでは「ショッピングリスト」というサービスがそれにあたり、todoリストのように使うことができる。

使い方は簡単で、「ショッピングリストに洗剤を追加して」などと声をかけるとリストに追加してくれる。リストはスマートフォン上のGoogle HomeアプリやPC上で確認できる他、Google Homeに「ショッピングリストに何がある?」と聞けば一覧を読み上げてくれるのだ。

あまり長い文章には向かないだろうが、かなり正確に聞き取ってくれるので、短文ならここにポンポンと放り込んでしまえる。

ブラウザ上で確認できる「ショッピングリスト」画面

とはいえショッピングリストは2017年4月10日にリリースされた、比較的新しいサービス。洗練されているとは言い難い点もあり、専用のスマートフォンアプリも用意されていない。現状はあくまでも買い物リスト、簡易のタスクリストとして使うのが良いだろう。
今後、音声だけでより細かい操作や長文の入力ができるようなっていくはずだ。

音楽の再生
これぞAIスピーカーの真骨頂。AIスピーカーは音楽ストリーミング配信サービスと組み合わせて使うことで真価を発揮する部分がある。欧米で急速にAIスピーカーが普及していったのも、このサービスの普及によるところが大きい。

「J-POPをかけて」「リラックスできる曲を再生して」といったようなざっくりとしたリクエストにも応えてくれるので、普段あまり音楽を聴かないという方でも、簡単に日常生活へ音楽を取り入れることができる。

各AIスピーカーはそれぞれ別の配信サービスに対応していて、現状Google HomeはGoogle Play MusicとSpotifyに。Clova WAVEはLINE MUSICに対応している。国内未発売だが、Amazon EchoはAmazon Prime Musicを、AppleのHomePodは当然Apple Musicをサポートする。

正直、すべてのスピーカーでサービスを選ばず使えるのが理想だが、なかなか難しいようだ。
今すでに利用している音楽配信サービスがあるのなら、機種選びの際はそれらに対応しているかどうかが重要な判断材料になるだろう。

「音量を上げて」などと声をかけるか、 天面を時計周りになぞると音量を上げることができる

AIとの会話
SiriやGoogleアシスタントを利用したことがある方ならイメージできるだろうが、これがなかなか面白い。
「歌って」「何か面白い話をして」といった無茶ぶりにも真摯に答え、やり取りの中でユーザーの好きな色や星座を学習していく様子は、機械に明るくない高齢者や子供にも親しみやすい印象を与えるだろう。AIスピーカーが本当の意味で幅広いユーザーの「日常」に溶け込めるかどうかは、ここでの対応がどれだけ自然に行えるようになるかにかかっていると言っても過言ではない。

音声AIの「性格」はLINEのClovaが力を入れている分野でもある。多くの音声AIは万人が違和感なく対話できるよう、できる限りフラットな「性格」付けがされているようだが、今後はもう少し差別化が図られていくかもしれない。注目していきたい分野だ。

その他
他にも、自分でショートカットコマンドを作成することもできる。特定の言葉を発した時にGoogle Homeが行う動作をあらかじめ設定しておくことができるのだ。

デフォルトで用意されているショートカットコマンドの一例

「ビッグウェーブ」は間近に迫っている

今回はGoogle Homeを例に挙げたが、他のAIスピーカーでもおおよそ同じようなことができる。今後も他サービスとの連携などによって、各AIスピーカーができることは増えていくはずだ。

世界で圧倒的シェアを誇るAmazon Echoが日本未発売(年内発売予定)なこともあり、国内で本格的にAIスピーカーが普及するのはもう少し先と予想できる。

しかし近く各社製品が出そろえば、国内外問わずシェアの奪い合いはいっそう激化していくだろう。
最後にどのスピーカーが「勝者」となるのかは分からないが、AIスピーカーが日常にもたらす変化は、スマートフォンがもたらした物と同等の大きさだろうとも囁かれている。
やがて来る変革の波に乗り遅れないよう、今からハンズフリーでの「音声操作」に親しんでおきたいところだ。

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