最近、よく巷で「グローバル社会」という言葉を耳にする。辞書で「グローバル」という言葉の意味を調べてみると「地球全体の、世界的な」とある。とすると、「グローバル社会」とは、「地球規模でとらえる社会」という意味になるのだろうか。たしかに、技術の進歩により、以前とは比較にならないスピードで、人やモノが世界中を移動できるようになった。その結果、遠くの地域の人々と隣人のように接することができるようになったのは事実。しかし、その一方で、世界のあらゆる場所に存在している差別や偏見、経済的・教育的な格差は、今もまだなくなってはいない。物理的距離は縮まっても、人の心の中にある距離は、相変わらず離れたままだ。