2014年秋、福島県相馬地区では250ヘクタールの田んぼから約1,300トンの玄米を収穫した。福島県浜通りに位置する相馬市は2011年3月の東日本大震災で大きな津波被害を受け、約1,000ヘクタールの水田が浸水した。中でも、岩子地区は被害の大きい激甚被災地域だった。震災直後、田んぼには津波によって運ばれてきた大量の瓦礫と、5~10センチの厚さの土砂が堆積し、「稲作の再開にはいったいどれほどの年月がかかるのか」と誰もが絶望した農地が、見事に蘇ったのだ。 農作物にとって塩分は大敵だ。津波被害を受けた農地は、単に瓦礫を撤去するだけでなく、海の水がもたらした塩分を取り除かなければ農業復興できない―と
震災復興への貢献は「東京農大の使命」
長年培った技術が津波被災の田んぼを蘇らせた
2014.12.1(月)
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