規制緩和による大学新設ラッシュで大学定員が急激に増加する一方、少子化による18歳人口の減少で、大学は厳しい市場競争にさらされている。そんな中、受験者数確保のため、郊外から都心にキャンパスを移す大学が増えている。約30年前から東京都日野市にキャンパスを置いていた実践女子大学も、2014年4月に文学部、人間社会学部、短期大学部を渋谷キャンパスに移した。渋谷は学祖・下田歌子が学園の基礎を作った地であり、その地に戻って学祖の教育理念や建学の精神を展開することは長年の願いだった。 2014年度入試の志願者数は前年度と比べて一挙に30%も伸びた。飯田良明副学長は「日野の単独キャンパス時代には地理的デ