「うちの卒業生には、マスプロ教育では育むことができない“心の技術”が備わっている」 日本工業大学の波多野純学長が自信を持って語る言葉の裏付けとなっているのが、実験・実習・製図など、手を動かし、答えを出す体験学習の徹底だ。 都心部の大学では実験装置を1台用意して、教授や助手が操作する様子を学生が見ているだけで実験の授業の扱いになることも珍しくないという。しかし、日本工業大学では、郊外立地の利点を最大限に活かし、全員分の実験装置や工作機械が用意され、一人ひとりそれを操作し学んでいる。実習室には、工場の生産ラインで使われている本物の工作機械が備えられ、操作を体験する。建築系の学生には入学から