ある日、気付いた。村人は「慣れて」きたのだ。原発事故から2年以上が経って「自分たちの故郷が世界でも数少ない原発被災地になった」という現実に、慣れてきたのだ。マスコミの見慣れぬ人間が都会や世界からやって来て、村をウロウロしている。でかいカメラを首から下げた男が写真を撮っている。そんな「異常な日常」に慣れてきたのだ。