現在ゼロに近い日本独自の水陸両用戦能力を短時日のうちに構築するには、広範囲にわたる分野(海と空と陸にまたがる水陸両用戦能力は、極めて複雑で多数の専門分野から構成されている)での努力が必要となる。それらの一環として、水陸両用戦の実態を直接海兵隊から習得する機会を与えられた陸上自衛隊は、貴重な経験を参加した部隊だけにとどめるのではなく、また陸上自衛隊だけに囲い込むのではなく、防衛省・自衛隊全体で共有し、日本自前の水陸両用戦能力構築に活用する必要がある。