金正日という突出した権力者が不在となった今、その権力基盤は安泰ではない。北朝鮮は構造的に国民経済が破綻しており、半ば慢性的な食糧危機状態にある。これまでは、そうした失政はすべて誰かのせいにされ、政権幹部が粛清されるなどして責任追及は終わっていた。もちろん金正日の過ちが糾弾されることなど、あり得なかった。