優れた人とは、自分の心中に起こる感情の揺れに実に自覚的なのではないかということである。児玉さんとて人の子だから、日々の暮らしや仕事の場面場面で怒りを覚えたり、悲しんだり、優越や引け目を感じることだってあったはずだ。しかし、その感情を野放図に表に出してしまわずに、自覚しつつも耐える姿勢が、類い稀な紳士としての人柄を築き上げたのではないだろうか。
本物の紳士だったカメラ嫌いの名優
児玉清さんと私(3)
2011.9.22(木)
佐川 光晴
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