「太陽の弱活動期と相まって、地球内部の熱エネルギーはどんどん蓄積されて増大し、これが解放されれば、破壊的な地震や噴火などの大きな災害を引き起こすのは間違いない」

 7月初頭、プレートテクトニクスに代わる「熱移送説」で地震発生のメカニズムを解明する角田史雄埼玉大学名誉教授(「2020年前後に首都圏南部を直撃? 直下型地震襲来への備えを急げ」参照)からメールで論文をいただいた。その論文の中で最もショックを受けた一文である。

太陽活動が低下している

 「太陽の弱活動」とは太陽表面の上に黒い点のように見える黒点の発生数が少ないことを指す。黒点の表面温度は約4000度で高温だが、周りの表面温度が6000度と高く、その分、放つ光が弱いため、相対的に黒い点として見える。

 人類が太陽黒点の存在に気づいたのは17世紀と言われているが、その後、現在に至るまでの観測結果から、

(1)黒点の数は約11年周期で増減する。

(2)太陽黒点は磁場の活動と関係しており、磁場が強くなると多数出現し、磁場が弱くなると減少する。

(3)黒点がたくさん出ている時に太陽の活発が盛んだが、黒点が少なくなると不活発になる。

ということが分かっている。