(英エコノミスト誌 2009年4月4日号)
カリフォルニア州の経済は惨憺たる状態にある。政治家は経済よりひどい。だが、カリフォルニアほどうまく自己改革できるところはない。
アーノルド・シュワルツェネッガー州知事の支持率は3割程度にとどまる〔AFPBB News〕
カリフォルニア州には同情する。蔓延する住宅差し押さえ、10.5%の失業率、全米各州の中で最低の債券格付けに耐えなければならないだけではない。批判的な攻撃も受けているのだ。
過去数週間で、フォーブス誌、フォーチュン誌、ニューズウィーク誌、ウォールストリート・ジャーナル紙など有力メディアがこぞってカリフォルニアに関する辛辣な論評を掲載した。本誌(英エコノミスト)も、カリフォルニアを統治不能と書いた。
ほかの多くの州も景気後退によって打撃を受けているが、ダウンしている最中にこれほど徹底的にこき下ろされた州はない。
最も手厳しい批評家は、チャップマン大学の都市計画専門家ジョエル・コトキン氏だ。1990年代初めの景気後退期にはカリフォルニアを擁護していたコトキン氏だが、今は同州が衰退していると考えている。
同氏の見解では、カリフォルニアは、住宅建設を妨害したり、農業や製造業などの汚い産業を追い出そうとしている環境保護主義者や狂信的な低成長論者に乗っ取られている。こうした人々が、労働者階級や中産階級にチャンスを与える場だったカリフォルニアを、金持ちにとっての遊び場、貧乏人にとっての罠に変えている、というのだ。
学界や報道機関からの批判は、批判として聞いておこう。だが、住民も同意しているように見える。カリフォルニア公共政策研究所が行った最新の世論調査は、自身に不安を覚えている州を描き出している。
潜在的な有権者の優に77%は、カリフォルニアが間違った方向に向かっていると考えている。アーノルド・シュワルツェネッガー知事は州外では称賛されているかもしれないが、知事がいい仕事をしていると考えているカリフォルニアの有権者は33%にすぎない。知事はそれでも州議会議員よりましで、州議会議員に対する支持率はわずか11%だ。
カリフォルニアは大きな問題をいくつも抱えており、その多くは今後1年程度の間に悪化する可能性が高い。だが、カリフォルニアに向けられた非難のすべてが公正というわけではなく、批判の多くは同州が持ついくつかの決定的な強みを見落としている。
景気が悪化する中でも、カリフォルニアは強力な経済上の利点を持ち続けている。カリフォルニアは密かに、米国社会を形作るうえで極めて重要な役割を果たしている。景気後退が和らいでくれば、その強さが再びはっきりと見えるようになるだろう。表面の曇りの下で、カリフォルニア州はなお金色に光り輝いているのである。
1つの批判は完全に的を射ている。カリフォルニアの政治は長らく機能不全に陥っており、しかも悪化している。
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*1=選挙において特定の政党や候補者に有利なように、選挙区を区割りすること
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