プレッシャーと緊張を跳ね飛ばす
「医学的」で簡単な方法

(鶴岡 弘之)

ストレッチは本当にケガの予防になるのかと、疑問に思っていた。一時期、足のふくらはぎがよく痙攣(けいれん)することがあった(経験したことがある人は分かると思うが、激痛である)。痙攣するのはたいてい一日中歩きまわって疲れている時や、スポーツをしている最中だった。

(2)両手を前に出し、右手で左手の先をつかむ。そのままできるだけ横に引っ張る。引っ張る時にゆっくり息を吐く。それを両方の手で行う。

(3)右腕を前に出して折り曲げ、右ひじを左手で固定する。右手の手のひらを上に向けて、手首をぐるぐると回す。両方の腕で行う。

(4)椅子に腰かけ、右の足首を左のひざの上に乗せる。その状態で右の足首をぐるぐると回す。両方の足で行う。

 たったこれだけ。随分と簡単である。これらの準備運動でなぜ自律神経のバランスが良くなるのかは本書に説明があるので、読んでいただきたい。

<5> 緊張したら(ビビったら)自然を味方につける

 草や木の香りをかいだり、風を感じてみる。または、周囲の様子や周りにいる人の顔を見わたしてみる。そうすると呼吸がゆっくりになり、自律神経がバランスを取り戻す。

リラックスしすぎてもパフォーマンスは上がらない

 ただし、常に副交感神経のレベルだけを上げればいいと考えるのは間違いらしい。「リラックスしすぎても、パフォーマンスは落ちる」のだという。

 例えばゴルフだと、終盤まで優勝争いしていた選手が、もう優勝がなくなったと分かった途端に、パットが入らなくなる。または、ほぼ優勝が決まった鉄棒の選手が、落ちないことだけを考えて演技をすると、落ちてしまう。

 「今までの緊張の糸が切れてしまうんですね。副交感神経のレベルが上がってしまっている状態だからです。気が抜けてゆるんでしまい、ミスが出るんです」(小林氏)

 だから、緊張しすぎてもリラックスしすぎても、良い結果は出せない。「最も良いのは適度なストレスと適度な余裕を併せ持つこと」なのだ。

 本番で力を出せない人、プレッシャーに弱いと感じている人は、本書を一読してみてほしい。交感神経と副交感神経のメカニズムを知るだけでも、気の持ち方が大きく変わるはずだ。

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