オーストラリア海軍のコリンズ級潜水艦。老朽化が進み2030年代前半には使い物にならなくなるとされる(写真:オーストラリア海軍)

(北村 淳:軍事社会学者)

 3月13日(米国時間)、アメリカ海軍第3艦隊の本拠地であるサンディエゴに集結したバイデン米大統領、スナク英首相、アルバニージー豪首相は、米英豪3国軍事同盟「AUKUS」最大の懸案事項であるオーストラリア海軍次期潜水艦の調達方針を発表した。

 米英豪首脳が発表した共同声明による潜水艦計画の骨子は以下の通り。

(1)イギリスが開発計画を推進している次期攻撃原潜をベースに、アメリカも技術協力をすることによってオーストラリア海軍用の新型攻撃原潜、SSN-AUKUSを開発する。

(2)イギリスで設計・建造される新型攻撃原潜は2030年代末までにイギリス海軍が手にする。SSN-AUKUSの一番艇は、2040年代前半にはオーストラリア海軍へ配備する。