写真はイメージです(出所:Pixabay)

(山田 珠世:中国・上海在住コラムニスト)

 昨年(2022年)まだゼロコロナ政策がとられていた中国で、四川省成都市のある映画館が打ち出したユニークなサービスがトレンドキーワードになった。

 それはビジネスパーソン向けに打ち出したサービスで、キャッチコピーは「快適な場所が見つかれば、昼寝ができる」。正午から午後2時までの2時間を使って「映画館で昼寝をしませんか?」ということらしい。その2時間は映画を上映しない。暗く、静かな場所でゆっくり昼寝をできるというわけだ。

 新型コロナウイルスが流行し始めて以降、中国の映画業界は大きな打撃を受けている。中国政府主管の映画雑誌「中国電影市場」によると、中国本土の2022年の映画興行収入は前年比36.4%減の300億6700万元(約5710億円)。映画館の来場者数は39.8%減少した。

 映画館もどこかで来館者の減少を補う必要があり、必死で考え出した窮余の一策が、“昼寝場所”の提供だったのだろう。