コロナ前の2018年には700万人を超える韓国人が日本に観光で訪れた(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

(羽田 真代:在韓ビジネスライター)

 最近、SNSで「키시다 문 열어!(岸田ドアを開けろ!)」という投稿がしばしば目に付くようになった。

 日本では新型コロナウイルスによる感染状況がある程度落ち着き、緊急事態宣言も解除され、この2年間開催されなかったコンサートやイベントの開催が相次いで決まっていることが理由だ。日本の歌手やアニメを好きな韓国民は少なくない。

 また、ただ単に「日本が好きで、日本に行って温泉につかりたい」という投稿も多かった。近場で海外を満喫できる日本を訪問したいと考える韓国民は多い。日本と韓国を自由に往来できた2018年、韓国人の訪日数は753.9万人と中国の838.0万人に次いで2位であったのだから納得だろう。

 2021年11月29日、日本政府は変異ウイルスである「オミクロン株」が世界的に拡散していることを懸念し、岸田総理は「オミクロン株の情報がある程度、明らかになるまでの措置」として外国人の入国を原則停止すると発表した。「聞く耳しかなく、実行力がない」と批判されることが多い岸田総理だが、外国人入国禁止措置に対する動きは比較的早かった。

 措置を講じた翌日に国内で初めてオミクロン株が確認され、12月22日には大阪で初の市中感染が確認。今となっては日本居住者の誰もがオミクロン株感染のリスクを負っている。外国人入国禁止措置のお陰で感染状況が世界に比べて比較的落ち着いていることは否定できない。

 筆者は興味本位で、韓国の主要ポータルサイトであるNAVERで「日本行き」についてさらに調べてみた。そうすると、確かに日本旅行に関するブログも多く書かれている。