ミャンマー国軍のミン・アウン・フライン国軍司令官(写真:ロイター/アフロ)

 2月1日のクーデターで政権を奪取して、反対する市民への実弾発砲を含む実力行使による鎮圧で犠牲者が増加しているミャンマー情勢について、ミャンマーも加盟する東南アジア諸国連合(ASEAN)が緊急首脳会議を開いてミャンマー問題を協議する見通しとなった。

 会議はASEAN事務局のあるインドネシアの首都ジャカルタで24日に開催する方向で最終調整が続いているという。タイ外務省によると同会議にはクーデターで政権を握ったミャンマー国軍のミン・アウン・フライン国軍司令官も出席する見通しで、加盟各国の首脳がオンラインではなく直接顔を合わせて協議の席に臨む予定という。

ミャンマーへの対応分かれるASEAN諸国

 ミャンマー情勢に関してはクーデター発生以降、欧米や国連などがミャンマー国軍への批判、武力弾圧の回避、拘束されたアウン・サン・スー・チー国家最高顧問兼外相ら民主政権の解放などを強く求め、欧米では経済制裁も一部で始まった。

 しかし実効的な効果を上げるまでには至らず、反軍政の市民への弾圧は強化され、これまでに死亡した市民は700人を超えるとも言われている。