大学入試のコツを知らないと損をする(写真は東京大学)

 コロナだ、地震だ異常気象だ、あるいは五輪だ、3.11から10年だとか、最近の話題には事欠きません。

 しかし、それらと無関係に寒い冬は少しずつ春の色を濃くしていて、日本ではこれすなわち「受験シーズン」です。

 実は私は「現国入試頻出著者」でもあるので、この連載を受験目的でティーンエージャーが読んでいたりするという、恐るべき現実もあるらしい。冷や汗ものです。

 ということで、ここでは受験生の皆さん、その親御さんも含めた読者向けに、受験攻略法、必勝法、その後の人生の春秋と、AIが加速度的に普及する2020年代の知識集約型社会での人材育成などを、短い紙幅で完結にまとめてご紹介してみましょう。

 今回の結論を先に書いておきます。

「秀才」を演じる。これをきちんと意識してできれば、大概の入試は落第点の取りようがありません。

受験必勝法:「秀才」を演じること

 大半の試験で合格するためには「合格点に値する答案を書けばよい」という鉄則を記しておきます。

 30年ほど前、当時はバブルだったからですが、時給2万円の受験指導で稼いでいた「元東大生」講師のレクチャーですから、お買い得です(笑)。

 まず出発点以前。

 苦手科目がある、という人は、それを「気にします」。

「僕は数学が苦手・・・」「私は英語ができないの・・・」

「それ、やめましょ」というのが「必勝受験指導」の1の1。

 気にしても意味ないんです。無関係なことをあれこれ、思い悩むな。

 君が何者であろうと、なかろうと、即物的に、合格点に達する答案が書けていれば合格点がつくし、書けなければ「それ以外」となる。

「自分」をめぐる「センチメント」を、ひとまず忘れること。